平成22年度

      合同夏期防衛講座開催   

 横須賀防衛諸団体共催恒例の合同夏期防衛講座が、本年度は記念艦「三笠」において8月21日(土)に開催された。この日は、残暑と言うよりもうだるような猛暑であったにもかかわらず、350名収容の「三笠」講堂は、現役陸海空自衛官を含む来賓及び熱心な各団体会員並びに約30名の一般公募から選ばれた聴講者でほぼ満員となり、予備の椅子も使用する盛況となった。今回の講師は、前の防衛大学校校長、現在は(財)平和・安全保障研究所理事長としてご活躍中の西原正先生である。

 第1部「講演」は、小山横須賀防衛協会会長の挨拶に始まり、講師紹介に引き続いて、いよいよ西原講師が大きな拍手に迎えられて登壇された。演目は「こんな日本でいいのか」である。やや刺激的な演目に聴衆は固唾を呑んで講師の第一声を待っている。講師は、先ず、アフガニスタンで殉職された奥参事官の棺を空港で出迎え、これを担いだのは、故参事官の出身大学ラグビー仲間の縁で千葉県警儀仗隊であったということから講話を始められた。国に殉じた人を国として遇する心・仕組みがない国である、と。続いて、民主党政権の閣僚が誰一人、終戦記念日に靖国神社に参拝しなかったこと。民主党が国歌、国旗法制定に反対したこと。防衛費と子供手当てに見られる政治感覚に対する違和感等々を例に分かりやすく、日本の由々しい現状を講演された。講演終了後の質疑応答は、待っていましたとばかりに、長崎会長をはじめ参会者から鋭い質問が投げかけられた。核保有をめぐる質疑応答では、質問者に賛同の拍手が起こるなど会場も熱くなったが、講師は冷静に自説を説かれた。時間の関係上、その他の質疑応答は懇親会の席上でということになり、第1部「講演」は多くの示唆を聴講者に与えて終了した。


受付準備
倉本SF司令官 渕之上EF幕僚長 松下EF司令官 池田潜医隊司令 永田SBF司令官 西原先生とともに

 
 第2部、場所を「三笠」中部甲板に移しての「納涼懇親会」では、講演の余韻が冷めやらぬままに、早速、参会者が講師を囲んで遠慮のない質疑応答が再開された。そこかしこのテーブルでは参会者同士の防衛談義に花が咲き、旧交を温めあう姿が散見された。また、この場は、現役諸氏から自衛隊の現状を聞くまたとない機会でもあり、まさに横須賀防衛諸団体の貴重な交流の場でもあった。このように和気藹々ながら熱っぽく意見を交換する内に時間は瞬く間に過ぎて、第2部もあっという間に幕となり、平成22年度横須賀防衛諸団体合同夏期防衛講座は所期の目的を十分に達成して、予定通り終了したのであった。


 なお、補足すれば、今回の主幹事は隊友会横須賀支部であったが、横須賀水交会も炎天下の天幕展張、受付及び講師接遇等に微力ながら幅広い支援を行い、防衛講座の円滑な開催にいささかの貢献ができたものと思う。ご支援いただいた役員の皆様にはこの場をお借りして厚く感謝申し上げます。