平成30年度
       
      平成30年度 定期総会を開催  

 平成30年6月1日(金)横須賀水交会の平成30年度定期総会、講演会及び懇親会が、よこすか平安閣において盛大に開催されました。

 総会は松下幹事の司会により、物故者に黙祷をささげた後、会則の規定により中尾会長を議長として、3つの議案について審議が行われ、いずれも賛成多数で了承されました。

 その概要は次のとおりです。
  @29年度の事業及び決算報告については、62名の新入会員があり、会員数は28年度末と
    比較し、21名増の903名であること、また、各事業とも計画どおり順調に実施されたこと。
  A新役員の選任については、中尾会長が顧問に、加藤副会長が会長に、高橋(進)幹事が
    副会長にそれぞれ就任した他、新任、変更あわせて10名の幹事が選任され、加藤新会長の
    下で一丸となって運営していく体制が整ったこと。
  B30年度事業計画及び予算については、本部業務計画に基づく6つの活動方針ごとに事業
    計画を策定し、ほぼ例年どおりの事業規模と予算が計上されたこと。

 審議内容も含めた一般討議においては、「海自OBはもっと積極的に地域で実施されている防衛関係の行事・活動に参画するべきでは」という意見が出され、了承されました。
 また「水交会の活動に関し、特に有志会員の方の理解を深める努力をする必要があるのでは」という意見に対し、水交会本部ではHPやポスター等を用いて活動内容を逐次報告していることに加え、横須賀水交会としても有志会員の方を対象とした部隊研修、指揮官講話等の事業を計画実施して、活動に関する理解を深める努力をしているが、今後さらに有志会員の方を対象とした事業を充実していく旨が確認されました。

 次に、本会会員で平成29年度秋及び平成30年度春に叙勲受章された方々の紹介があり、当日参加された土井克彦会員、信兼旭男会員及び道家一成会員に対し参加者全員で拍手をもって祝福しました。

 続いて、退任幹事及び新入会員の紹介が行われ、退任幹事のうち当日参加された増田絹江会員に対し、中尾会長から感謝状が贈呈されました。

 その後、齋藤水交会理事長から中尾前会長に対する感謝状の贈呈、加藤新会長に対する委嘱状の手交しが実施されました。

 最後に連絡事項として、
  @30年度の主な行事等予定、
  Aファミリーサポート事業の29年度実績及び30年度計画
  B水交会徽章及びネクタイの頒布
 に関する紹介が行われ、総会は成功裏に終了しました。

 休憩の後、総監講話の準備に要する時間の間、横須賀教育隊司令・島村雄司1佐から教育隊の現状ということで、新隊員の状況や教育指導の方法等について、お話を頂きました。
 急な要望に応えてお話しいただいた島村教育隊司令にはこの場を借りて御礼申し上げます。

 準備が整ったところで、「最近の安全保障環境と海上自衛隊の活動」と題して、横須賀地方総監 渡邊 剛次郎 海将による講演が行われました。
 内容は「我が国を取り巻く安全保障環境」、「海上自衛隊が果たしている役割」及び「次の20年に向けて」という3項目でした。

 まず「我が国を取り巻く安全保障環境」では、我が国の貿易量の99%以上を担う海上交通路の保護、安定化が海上自衛隊の核心的任務であることを改めて述べられた後、主として近年の中国の海洋進出の状況について述べられました。

 特に興味深かったのは、「我が国を取り巻く」といっても現在ではなく、過去に遡られて江戸時代末期の状況について話された内容で、「日米和親・修好条約といえばとかく「不平等」条約の代名詞として取り上げられることが多いが、当時の国際情勢及び我が国の国力等を勘案すると、案外妥当なものではなかったのか。」という考えを披歴されたことです。その論拠として、関税が高かったといっても、それは嗜好品(酒等)についてであり、食物等の生活必需品は安かったので、庶民の生活は助かり日本の近代化に役立ったのではないか。また、欧州諸国と紛争が起こった時には米国が仲裁をするという内容になっており、この条約のおかげで、欧米列強の植民地となることを免れることができ、そう考えると当時の徳川幕府の人たちは当時の「我が国を取り巻く安全保障環境」をよく理解して政策を遂行していたのではないか、というものです。

 次の「海上自衛隊が果たしている役割」の項目で印象に残ったのは、先の大戦で商船を守ることを怠ったことが一因で、戦後長らく船主協会と冷たい関係となっていたが、ソマリア沖アデン湾で海賊対処を行うようになってから関係が改善され、今では船主協会が全加盟船会社に対し、「洋上で護衛艦と出会った時は敬礼するように」という通達を出してくれているという紹介がありました。
 本件は、現場で日夜厳しい任務に就いている隊員の地道な努力の成果であると感じられてなりません。

 最後の「次の20年に向けて」の項目では海上自衛隊60年の歩みを顧みて、10年ごとに節目があり米海軍との関係や海自の位置付けが変わってきており、次の20年に向け海上自衛隊を取り巻く環境は普遍ではないので、作戦運用、戦術、装備体系等に対するニーズの変化に対応すべく、現在取り組みはじめている事業等について述べられました。

 会員一同、この講演を通じて、改めて我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増している現状と、それに伴う海上自衛隊の任務の重要性の増大について認識できた貴重な時間でした。

 講演終了後、会場を移し、上地 克明 横須賀市長、県議・市議、防衛関係諸団体代表、山下 万喜 自衛艦隊司令官、及び講演に引き続き参加された渡邊横総監等、防衛省・自衛隊の部隊指揮官・先任伍長など、多数の来賓の臨席を得て、懇親会が行われました。

 加藤会長からの挨拶に続いて、来賓を代表して上地市長及び山下自衛艦隊司令官から祝辞を頂きました。 皆様の祝辞からは横須賀水交会に対する深いご理解が感じられ、会員一同深い感銘を受けました。

 引き続き来賓紹介、祝電披露へと進み、渡邊横総監の音頭で高らかに乾杯し、懇談に入りました。

 会場のあちこちに再会と交流の輪が広がり、総監の講演内容等を話題にした防衛談義の花が咲きましたが、香月 信一 横地隊先任伍長の中締めの乾杯をもって、名残惜しくも散会しました。

   (宮ア 道夫 幹事 記)