令和2年度
       
      派遣部隊帰国行事  

 令和2年11月23日(火)、晩秋らしい寒さの中、中東ソマリア沖アデン湾で第36次派遣海賊対処行動に従事していた護衛艦「おおなみ」(艦長 石寺 隆彦2等海佐)が約7か月間の任務行動を終えて、海上自衛隊横須賀基地逸見岸壁に入港、帰国しました。

 令和2年4月26日同港を出港し、5月23日から10月下旬まで約5か月間にわたり同海域で海賊対処に当たり、7回の護衛活動並びに延べ121日間の区域防護を行いました。
 その後、インド洋ベンガル湾での日米印豪共同訓練「マラバール2020」に参加しました。
 今回のマラバールは、「自由で開かれたインド太平洋」構想の下で豪海軍が加わり、日米印と共に4か国で実施され、「おおなみ」は11月3日から6日の訓練に参加しました。共同訓練は、対潜水艦や対空戦を想定した訓練であり、海洋支配を強める中国を念頭に連携を強化しました。

 本海賊対処行動は、平成21年以降継続して水上艦艇及び航空機を派遣しているものであり、横須賀所属の護衛艦が派遣されるのは、護衛艦「いかづち」に続き13隻目となります。

 杉本 孝幸横須賀地方総監執行による帰国行事には、田中 茂横須賀副市長、海上保安庁海上保安監代理警備救難部長、横須賀警察署長ほか各部隊指揮官、隊員など約150名が参列し横須賀水交会からも、加藤会長ほか約10名が参加しました。

 石寺艦長の力強い帰国報告後、防衛大臣訓示が横須賀地方総監から読み上げられました。湯浅秀樹自衛艦隊司令官訓示では、新型コロナウイルス感染防止のため寄港地での上陸が制限されるなど困難な状況下での任務完遂を称えた上で、マラバール参加にも触れ「各国軍との強固な信頼関係の醸成に寄与してくれた」と強調されました。

 海賊対処は、日本にとっても重要な海上交通路であるソマリア沖アデン湾で2000年代後半から増加した海賊行為を国際的に取り締まるための安全保障協力。2009年から護衛艦や哨戒機が派遣されて他国軍と共に継続的に当った結果、同海域での海賊等事案は2011年の237件をピークに減少し、2019年には0件になりました。
 海賊対処は、長期間にわたる実任務であり、厳しい環境条件のもとでの緊張は計り知れないことと思います。国際的な責務を果たし、国益に寄与した指揮官及び乗員各位に対して、心から感謝申し上げます。乗組員の皆様には、短期間とは思いますが、留守を守ってくださったご家族の皆様と共に十分英気を養ってくださるよう願います。

  (石井 順 幹事 記)