平成22年度

  海賊対処5次隊「むらさめ」出迎え       

 10月15日午後、ソマリア沖アデン湾において、第5次海賊対処任務に従事していた護衛艦「むらさめ」(指揮官 第1護衛隊司令 篠村靖彦1佐、艦長 菅野正隆2佐 乗員約190名)が任務を終えて、横須賀に入港、逸見岸壁に接岸、帰国した。

 5月10日横須賀を出港、6月上旬から、現地で護衛活動を行い、9月下旬、6次隊と交代、任務を終了し、この度帰国したものである。僚艦の「ゆうぎり」も同時に入港し、同艦は10月17日、大湊に帰港した。

 高嶋横須賀地方総監執行による帰国行事は、松本防衛大臣政務官、吉田横須賀市長、海上保安庁警備救難部長、第3管区本部長、日本船主協会役員、倉本自衛艦隊司令官ほか各部隊指揮官、隊員、家族など多数の出迎えがあり、横須賀水交会は松崎顧問、本多副会長ほか多くの会員が参加し、自衛艦旗小旗、水交会旗を掲げて出迎えた

 司令帰国報告、内閣総理大臣特別賞状の授与、防衛大臣政務官訓示、自衛艦隊司令官訓示、来賓紹介などの行事は整斉と進められ、乗組員は、長期の任務行動の直後であるが、疲れも見せず、任務を完遂した誇りを持ち、頼もしい雰囲気であった。

 
 
5次隊は、累計34回307隻の船舶を護衛し、海賊行為を抑止し、これらの船舶を安全に航行させた。9月末現在、第6次派遣海賊対処行動水上部隊までの累計護衛実績は、1,958隻に及んでいる。P‐3C哨戒機による派遣航空部隊とも共同し、海上自衛隊として、立派な成果を挙げている。
 

 報道によると、10月中旬ケニヤ沖で日本の船舶が海賊に襲われた事案が発生しており、現地の状況は厳しい状況にある。

 海賊対処行動は長期間にわたり、モンスーンなど厳しい環境において、不審船に対処するなど、実際の場面もあり、連続して緊張を強いられることから、そのご苦労は大変なことと思います。

 関係各国や日本船主協会から高い評価を受け、国益に寄与した指揮官及び乗組員各位に対して、深甚なる感謝と敬意を払います。有難うございました。