平成24年度

    横須賀水交会部隊研修開催 −護衛艦「ひゅうが」体験航海及び懇親会−   


 10月5日()、観艦式のため横須賀から横浜大さん橋へ進出する護衛艦「ひゅうが」のファミリークルーズに合わせ、平成24年度横須賀水交会部隊研修が行われました。横須賀水交会、日米ネービー友好協会及び自衛隊父兄会神奈川支部の会員等約400名は、隊員家族を主体とする約1,600名の参加者とともに、東京湾の秋晴れの景色を楽しみながら、素晴らしい航海を体験し、海上自衛隊の第一線部隊について一層の理解を深めることができました。

 参加者は、横須賀地方総監部厚生センターに集合した後、「ひゅうが」に乗艦、まず、格納庫において、「ひゅうが」の概要説明が実施されました。これに先立ち、土井会長等役員は、山本克也第1護衛隊司令に激励品を贈呈しました。概要説明は、2番艦「いせ」の就役、「ひゅうが」と海自艦との比較、全通飛行甲板を採用した等の「ひゅうが」の特徴、FCS-3多目的レーダー等の主要武器、さらには「22DDH」の概要等、多彩で興味深い内容でした。

 「ひゅうが」は、14時に横須賀逸見桟橋を出港、航海中、格納庫において、適時乗艦者に対して海上自衛隊の作戦の概要、艦内隊員の活動紹介等が画像とアトラクションで紹介されました。まず、艦内で火災が発生した場合における応急隊の初期消火活動では、日ごろの訓練成果を見事に発揮し迅速かつ的確な消火活動を披露してくれました。また、海上交通路を破壊する潜水艦を、捜索し、搭載する哨戒ヘリコプターや魚雷により撃破する対潜戦の紹介では海上自衛隊の能力の高さに皆の関心が高まりました。高速で低空を飛来する敵ミサイルを破壊する対空戦では、隊員手作りのミサイル模型が格納庫内を飛翔しユーモアたっぷりの展示となりました。不審な船舶に乗艦して立ち入り検査隊の活動の紹介では、完全装備の「ひゅうが」隊員が映像を活用しながら、実戦さながらの動作を繰り広げハラハラドキドキの臨場感あふれるアトラクションとなり、海上防衛の厳しさを改めて実感させられました。
 
 その後、昇降機によって格納庫から飛行甲板へ移動し広々とした飛行甲板の大きさに感心するとともに、観艦式に参加予定の護衛艦、潜水艦、補給艦等と遭遇したり、「ひゅうが」型2番艦「いせ」とすれ違い時に発光信号であいさつを交わすという場面など得がたいシャッターチャンスにも大いに恵まれました。また、艦上では、装備品について乗組員の方々から直接貴重な話を聞くことが出来ました。乗員の皆様の懇切丁寧な案内ときびきびとした態度に接し、精強即応の海上自衛隊を支える尊い職責に会員一同大変な感銘を受けておりました。

 16時頃、横浜ゲートブリッジに達し、静かにブリッジをくぐる美しさにあふれた「ひゅうが」の姿は、体験航海参加者の思い出に長く残ることでしょう。横浜港横浜港大さん橋国際客船ターミナルでは、「おおすみ」型3番艦「くにさき」と前後に並んで接岸しました。まだまだお元気とはいえ88歳の会員をはじめご高齢の方が多く含まれておりましたが、「ひゅうが」乗員のきめ細かい安全に十分配慮した接遇のおかげで無事体験航海を終了することができました。


 その後、横浜中華街のCafe LaBohemeに会場を移し、山本克也第1護護衛隊司令、田邊明彦「ひゅうが」艦長を含め10名の現役隊員を交え約140名の水交会会員により横須賀水交会部隊研修懇親会が開催されました。なみなみと注がれピラミッド型に組み上げられた50杯シャンペングラスのサービスに大歓声が沸き次々にカメラに収まるなど華やかで楽しいひと時を過ごしました。会員の皆さんは、親しく現役隊員と懇談し苦労話や経験談に花を咲かせながら大ビンゴゲームを楽しみ大盛況のうちに懇親会を終了しました。


  横須賀水交会会員一同、「ひゅうが」艦長はじめ乗員の皆様に厚く御礼申し上げますとともに、今後益々のご活躍を祈念申し上げるとともに、海上自衛隊に対するさらなる支援を固く誓った部隊研修でした。