平成26年度

      馬門山海軍墓地墓前祭挙行   

 5月10日(土)、第59回目を迎えた馬門山海軍墓地墓前祭は、新緑が薫る馬門山海軍墓地(旧横須賀海軍墓地:横須賀市根岸町一丁目五番地)において厳粛に執り行われました。(JCOM及び神奈川新聞の取材がありました。)

 当日は、ご遺族の関係者を始め、吉田雄人横須賀市長、板橋衛横須賀市議会議長、牧島功神奈川県議会議員、木下憲司横須賀市議会議員等、海上自衛隊からは武居智久横須賀地方総監、堂下哲郎自衛艦隊司令部幕僚長、糟井裕之護衛艦隊司令部幕僚長、井上司潜水艦隊司令部幕僚長、下園輝昭第二術科学校長、寺山勝幸横須賀教育隊司令、三船忍横須賀警備隊司令等、及び在日米海軍司令部からはマイケル・コールマン副司令官兼参謀長、並びに主催五団体(大津地区社会福祉協議会(主幹事)、大津地区連合町内会、横須賀水交会、隊友会横須賀支部、大津観光協会)の長・会員並びに一般参列者等、約320名が参列して、祖国のために散華された英霊に対して哀悼の意を表しました。

 
墓前祭は、参列者による「拝礼」、「国歌斉唱」に続き、西原徹大津地区連合町内会長及び横須賀市長による「追悼のことば」、海自儀仗隊による「拝礼」、参列者による「献花」、海自儀仗隊による「弔銃発射」、最後に参列者が「黙とう」を捧げるという次第で行われました。特に、海自儀仗隊等による「拝礼」と「弔銃発射」は節度と威厳に溢れたものであり、本墓前祭に欠くことのできない儀式の一つとなっています。また、昨年に引き続き湘南学院高等学校の生徒が参加し、受付や献花を支援してくれました。

 横須賀水交会からは土井克彦会長以下約40名の会員が参加し、例年どおり有志が水交会の腕章を着用して受付・誘導等の支援を行い、円滑な墓前祭の進行に寄与するとともにその存在感を示すことができました。
 


 馬門山海軍墓地は、明治15年1882年)に海軍省が戦死、若しくは殉職した海軍軍人の埋葬地として開設し、以後、横須賀鎮守府が終戦まで管理運営を担当していました。昭和24年(1949年)、横須賀市は横須賀地方復員局から維持管理を引き継ぎ、以後、一般墓地を造成しつつ、現在に至っています。当墓地には軍艦「河内」、「筑波」等の殉職者、上海事変戦死者等、海軍軍人の英霊1,592柱が殉職者之碑・個人墓等に祀られています。しかしながら、個人墓の古いものは設置されてから約130年が経過し、損傷が激しく、一部には倒壊している個人墓もあることから、公益財団法人水交会(横須賀水交会が実務を担当)が、昨年約半年をかけて修復工事(修復対象墓石約235基については可能な限り元の状態への修復)を行いました。同時に、墓地に至る経路についても本年度末を目途に修理工事が実施中です。墓前祭終了後、参加者はこの修復状況等を確認しつつ、帰路についていました。

 終わりに、墓前祭を執り行うに際し、儀仗隊の派出・会場準備撤収等において海自横須賀地方隊から多大な支援を得ていること及び墓前祭に先立ち4月26日(土)に横須賀上級海曹会の隊員等が墓地を事前清掃したことに対して、主催各団体から深甚なる感謝の意が表されました。