平成30年3月20日(火)、海上自衛隊船越岸壁において、潜水艦救難母艦「ちよだ」(艦長 石原浩二 2等海佐)の自衛艦旗返納(除籍)行事が、道満誠一横須賀地方総監の元、執り行われました。 |
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行事に先立ち、会場アナウンスにより潜水艦救難母艦「ちよだ」の経歴が紹介されました。「ちよだ」は海上自衛隊初の潜水艦救難母艦として建造され、昭和60年3月27日に就役し、総行程39万3245.6マイル、総航海時間4万5601時間、この間、3度の西太平洋潜水艦救難訓練(パシフィックリーチ)への参加をはじめ、海難捜索救助、航空機救難、大島・三宅島、東日本大震災等への災害派遣における捜索救助活動及び救難物資輸送などの多くの任務に従事したほか、30隻(延べ115回)に対する潜水艦の確認運転協力、新造潜水艦25隻に対する公試協力を実施し、本日をもって33年間の救難母艦の任務を解かれ自衛艦旗の返納となりますとの説明でありました。 その後、総監の到着とともに返納行事が開始され、多くの関係者が見守る中、「ちよだ」艦尾に掲揚されていた自衛艦旗が厳粛に降下されました。 続いて、後部甲板に整列していた乗組員が整斉と退艦、岸壁に整列し、石原艦長から道満総監へ「総員退艦、異状なし」と報告された後、副長から手渡された自衛艦旗が、艦長から総監へ粛々と返納されました。 |
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その後、道満総監が訓示をされ、昭和60年3月就役以来、33年の長きにわたり、海上自衛隊の潜水艦救難体制の中核を担い、これを維持してきた潜水艦救難母艦として実救難に従事することがなかったことは幸いであったことに触れたのち、就役期間中に従事してきた各種行動を紹介し、海上自衛隊任務遂行への多大な貢献を称え、これを完遂した歴代艦長以下乗組員の労をねぎらわれるとともに、その輝かしい功績への敬意と謝意を表され、「ちよだ」の除籍を締めくくられた。 参列した会員一同は、寂しさもありましたが、係留された「ちよだ」の今までの尽力に感謝と敬意を表しつつ、一時代を築いた猛者が静かに引退するのを見届けると同時に、育まれた伝統が、老兵が去る中、三井造船株式会社 玉野事業所で産声を上げているであろう新「ちよだ」にしっかり継承されることを祈念しつつ会場を後にした。 歴代艦長及び乗組員の皆様、本当にお疲れさまでした。 (乳井 三治 幹事 記) 写真出典:自衛艦隊ホームページ http://www.mod.go.jp/msdf/sf/whatsnew/W003H0000529.html |
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