平成30年度
       
      練習艦隊帰国行事  

 平成30年10月30日(金)、抜けるような秋空の下、海上自衛隊横須賀地方総監部逸見岸壁において平成30年度遠洋練習航海部隊(練習艦隊司令官 泉 博之海将補 以下実習幹部約190名(うちタイ海軍少尉1名、女性自衛官約20名)を含む約580名)の帰国行事が行われました。(執行者 横須賀地方総監 渡邊 剛次郎 海将)

 逸見岸壁には、練習艦「かしま」(艦長 金子 純一 1等海佐)、護衛艦「まきなみ」(艦長 大日方 孝行 2等海佐)が接岸しており、泉練習艦隊司令官をはじめ、司令部要員・各艦艦長・乗員・実習幹部の無事の帰国を待ちわびた隊員家族らが多数出迎えました。
 横須賀水交会からも多数の会員が無事の帰国を祝し、横須賀入港を歓迎するとともに乗員の激励を行いました。

  泉練習艦隊司令官は、帰国行事前に、各家族のところを回り「本日は、お迎えありがとうございます。任務を完遂いたしました。」と挨拶されていました。

 帰国行事では、実習幹部・乗員の家族などのほか、村川海上幕僚長や渡邊横須賀地方総監をはじめ、各級指揮官等多くの隊員、国会議員をはじめ横須賀市長等の来賓、各支援団体関係者ら多数が見守る中、泉練習艦隊司令官が、「遠洋練習航海を終え、本日帰国いたしました。」と力強く帰国報告を行いました。

 鈴木 貴子 防衛大臣政務官は、「海上自衛隊の中核を担う初級幹部として、自らの職責に常に誇りと自覚を持ち、国民からの信頼に応えられるよう、我が国の防衛という崇高な任務に全身全霊で挑んで頂きたいと思います。」と訓示されました。

 村川海上幕僚長は、「海上自衛隊の全ての活動の基本が海上勤務であることを肝に銘じ、いかなる配置にあろうとも、海上勤務を基本とした物の見方、考え方を持ち続けてもらいたい。」と訓示されました。

 来賓代表として、佐藤 正久 外務副大臣からは、「皆さんが、本航海で身に着けましたシーマンシップと国際感覚を持って、諸先輩に続いて、我が国と国際社会の平和と繁栄のために邁進されることを期待しております。」と祝辞がありました。

 今次遠洋練習航海部隊は、5月21日に横須賀を出港。
 以後、西回りに地球を一周し、10か国、12寄港地を訪問しました。
 寄港したインドネシアとは国交樹立60周年、フィンランドとは100年、スペイン、スウェーデンとは150年という外交上節目の年でもあり、親善外交使節としても重要な役割を果たされました。

 実習幹部は、長期間の外洋航海という慣れない過酷な環境の中で訓練漬けの日々を送り、身心を練磨し、シーマンシップを養い、初級幹部として必要な技能を習得したことと思います。

 式典終了後、実習幹部は艦上で泉司令官・司令部要員・各艦艦長・乗員と挨拶を交わし艦を降り、整列ののち艦上に向かい帽振れを行い、行進をして艦を離れ、新たな任地へと旅立ちました。
 今後の各部隊等でのご活躍を祈念いたします。

   (石井 順 幹事 記)