令和5年度
       
      砕氷艦「しらせ」出国行事  

 令和5年11月10日(金)、砕氷艦「しらせ」(艦長 齋藤 一城 1等海佐)は、乗員約180名を乗せ、第65次南極地域観測協力のため、横須賀逸見岸壁を出港し、南極昭和基地へ向け151日間の航海に出ました。

 この日の横須賀は小雨模様の天気となりましたが、横須賀音楽隊による「上を向いて歩こう」や「海の声」などの演奏の中、約600名の乗員家族や関係者が早朝から見送りに訪れていました。横須賀水交会からは、永田会長以下16名の会員が参加しました。

 出国行事は10時30分から始まり、酒井海幕長に対する栄誉礼ののち、統幕総務部長が吉田統幕長の訓示を代読し、続いて、酒井海幕長が壮行の辞で「5ヶ月間に及ぶ任務活動中、美しくも過酷な気象環境による様々な困難が立ちはだかると思われますが、これまで積み上げたシーマンシップを遺憾なく発揮するとともに観測隊と一致団結し任務を完遂することを期待します。」と激励し、最後に齋藤艦長の「砕氷艦しらせ南極に向け出港します」の報告で出国行事を終えました。

 横須賀音楽隊が「宇宙戦艦ヤマト」のテーマ及び行進曲「軍艦」を奏でる中、「しらせ」は家族との別れを惜しまれつつ、岸壁を離れ出港しました。

 「しらせ」は、11月25日から30日までオーストラリアのフリーマントルに寄港し、第65次観測隊員が乗艦します。

 フリーマントル出港後は各種観測支援を実施しつつ、12月5日頃に南緯55度の南極圏に入り、リュツォ・ホルム湾経由昭和基地へ向かう予定です。

 昭和基地では基地設営や野外観測支援を 実施し、3月12日頃に第64次越冬隊員らを乗せ、昭和基地を出港します。

 復路は3月18日にフリーマントルへ入港し、観測隊員が退艦、23日に日本へ向け一路北上し、4月8日に帰国する予定です。

 今次観測協力では、往路75名、復路79名の人員輸送のほか、約1,200トンの物資輸送及び各種支援を行い、総行動日数151日、南極圏での行動日数99日、総航程約1万8千マイルの長期行動にあたります。

 皆さんが健康に留意され、元気な姿で無事に帰国されることをお祈りします。

    (川上 雅永 幹事 記)