令和6年9月21日(土)横須賀地区防衛諸団体共催(*)による横須賀防衛講座が懇親会を含めて開催されました。
当日は、残暑まだ厳しい真夏日でありましたが、田中 茂 横須賀市長代理副市長、沢田 俊彦 第1護衛隊群司令を始め、来賓及び各団体会員、総計約140名の方々が参加されました。
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第1部の「講演会」は、講師に元米国駐箚特命全権大使、元国際海洋法裁判所所長の柳井 俊二 氏をお迎えして、記念艦「三笠」講堂において実施しました。
柳井氏は、東京大学法学部卒業後、外務省入省。在フランス大使館、国連代表部、在インドネシア大使館などの在外公館に勤務。外務省本省では、経済局、条約局、アジア局で勤務後、条約局長、総合外交政策局長(初代)、内閣府国際平和協力本部事務局長、外務事務次官を歴任後、駐米大使就任。外務省退官後、中央大学法科大学院教授、国際海洋法裁判所裁判長に就任されました。
開会の辞に始まり、国歌斉唱、防衛諸団体の紹介、松下 泰士 横須賀水交会会長による講師紹介、そして講演、質疑応答と続きました。
講演は、「日本の安全保障と課題〜中国の海洋進出と海洋紛争の平和的解決〜」を演題とし、駐米大使時代の思い出から始まり、『現在ウクライナ等戦争が生起している地域以外で、世界で最も危険な地域は日本である』との切り口から、最新の防衛白書に基づいた日本を取り巻く厳しい安全保障環境、とりわけ中国の軍備拡張・近代化と海洋進出の現状について、グラフや図表を用いて詳しく述べられました。
また、『日本の安全保障の法的基盤』では、安倍晋三元首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」の座長として、日本の集団的自衛権に関する憲法解釈の見直しを提言された当事者として、現在の平和安全保障に関する新法制の礎となったことを、懇切丁寧にご説明していただきました。
最後に、『中国の海洋進出と海洋紛争の平和的解決』では、中国による南シナ海の現状変更は、中国の主張する「九段線」は国連海洋法条約で認められないと判示されているが、これに応じていないとし、中国船による巡視艇への体当たりのビデオを紹介しながら、尖閣諸島での領海侵犯を非難するとともに、国際社会の結束を訴えました。
講演後の質疑応答において、「米国の大統領選挙を含めた将来像」、「日韓関係(特に政治面での協調)の在り方」、「インドネシアを含むASEAN各国の中国に関する姿勢」といったグローバルな視点での質問が相次ぎ、講師の豊富な経験と幅広い見識による回答で参加者の理解がより深まりました。
記念艦「三笠」での講演は、誠に感慨深いものであると講師がいみじくも語っておられましたが、緊迫する安全保障環境を巡って認識を共有できたことに、役員一同所期の目的が達せられたものと安堵しました。
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第2部の「懇親会」は、場所を「神奈川歯科大学学生食堂」に移して実施されました。
懇親会には、三浦 信祐 参議院議員を始め、田中横須賀市副市長及び自衛隊の部隊指揮官・先任伍長など、多数の来賓が出席されました。
主催者を代表し、井上 力 横須賀防衛協会副会長の挨拶に引き続き、沢田第1護衛隊群司令による機知に富む乾杯で宴が始まりました。
会場では、講師や来賓を囲んで様々な質問をしたり、会員相互に談笑したりと、あちらこちらで会話に花が咲いていました。途中、三浦参議院議員から御挨拶をいただいた後、大いに盛り上がる中、瞬く間に閉会の時間を迎え、講師をお見送りして散会となりました。
折しも、NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」が再放送中であり、撮影に協力している記念艦「三笠」に一人でも多くの方が来艦していただき、様々なことを学び、そして安全保障に関心を持っていただければと思いました。
(田村 久幸 幹事 記)
*横須賀防衛協会、横須賀水交会、隊友会横須賀支部、三笠保存会、隊友会武山・三浦支部、自衛隊家族会神奈川県三浦半島地区会、三浦半島自衛官募集相談員会、桜友会(順不同)
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