夏期防衛講座開催

〜阿川尚之先生を迎えて〜

 横須賀地区防衛関連諸団体共催による恒例の夏期防衛講座が7月23日(土)午後、講師に慶応大学教授阿川尚之先生をお迎えし、記念艦「三笠」大講堂で開催された。

 当日は今にも雨が降り出しそうな天気であったが、道家自衛艦隊司令官、佐久間水交会会長を始めとする多くのご来賓、防衛諸団体の会員、一般市民等約300名の聴講者で会場はほぼ満席となった。

   


 講演会は15時30分から、共催団体代表である小山横須賀防衛協会会長の挨拶に引き続き、阿川講師が「外交官そして学者として見た日米関係」と題して講演を実施された。

 講師は、父(阿川弘之)の影響と、子供の頃に観艦式等自衛隊の行事に参加した経験から海上自衛隊が好きになり、「海の友情」の執筆過程で初期の海上自衛隊のリーダーへの取材を通して、世の中にこんなに立派な人がいるのかと驚き、海上自衛隊への関心を深めたことから話を起こし、アメリカの対日観の変化、日本の存在感の増大、特に9.11以降の同盟国としての高い評価等について、在米日本国大使館公使としての自らの体験を交え、具体的に解り易く話された。そして、北朝鮮の弾道ミサイル乱射への対応は隔世の感があり、今後アメリカが日本を切っても切れない関係を作り上げることが重要であると語られた。

 米軍再編に伴う日米関係の見直しが検討されている咋今、誠に時宜を得た素晴らしい講演であった。

 講演に引き続き、納涼懇親会が三笠上甲板において行われ、ここでも多くの参加者で大変な盛り上がりを見せる等有意義な防衛講座であった。